2023年5月31日(水)麻布大学にて「動物共生科学ジェネラリスト育成プログラム:麻布出る杭」(通称ジェネプロ)の成果発表会及び修了書授与式が行われました。今回は3期生のジェネプロ生さんが無事に修了式を迎えることができました。一年間お疲れ様でした!!!
成果発表会では、1年間の研究活動をポスターにまとめ発表しました。
「動物共生科学ジェネラリスト育成プログラム:麻布出る杭」とは
ヒト・動物・環境の持続的健康社会の構築のために世界をリードできる人材の育成を目指す麻布本学の教育プロジェクトです。「動物共生科学ジェネラリスト育成プログラム」は文部科学省より全国大学で唯一採択され、学生さんの「出る杭を引き出す!」ため、様々な連携や教育体制を構築しています。
引用:麻布出る杭特設サイト https://www.azabuderukui.info/
その一環として、学部1年次から本物の研究へのチャレンジができます。食のデータサイエンス研究室では現在2つの研究テーマを設け、サークル活動のように楽しく、そして卒業研究のように研究と真摯に向き合いながら真剣に研究プロジェクトに取り組んでいます。
実は、現在所属しているジェネプロ生さんは動物応用科学科の学生さんです。学科・学部の垣根を超え、それぞれの分野で学んだ事を活かし、そして違った視点で意見交換しながら研究に取り組むことができるのもジェネプロの特長でもありますね。
食のデータサイエンス研究室の研究テーマをご紹介
そして今期(5期生)の研究プロジェクト説明会&応募が6月から開始されました。ジェネプロは1年生の後期から2年後期まで研究プロジェクトに参加できます。そのまま卒業研究や大学院へ進学する等の進路も選択が可能です。食のデータサイエンス研究室で今期実施予定の研究テーマを簡単にご紹介します!
►ペットと過ごすと人は健康になるか?-大規模な前向き研究データを用いた解析
現在3期生、4期生のジェネプロ生さんが取り組んでいる研究プロジェクトです。動物との共生が人間の健康にもたらす影響について、近年、人を対象とした欧米の疫学研究から多く報告されるようになりました。アレルギー、喘息や肥満のみならず、がんや精神疾患との関連性についても明らかになりつつあります。しかし、日本では動物との共生を的確に把握した疫学研究が十分でないのが現状です。欧米人とは異なる遺伝的背景や生活習慣を持つ日本人では、動物共生による健康影響も異なる可能性があります。そこで、私たちは動物との共生が日本人の健康に与える影響を明らかにするために大規模な集団を追跡している前向きコホート研究のデータを使った研究に取り組んでいます。
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►環境に良い食事は、ヒトの健康にも良いか?~プラネタリーヘルスに向けた栄養疫学的アプローチ~
今期から新たに募集するテーマです。人々が健全な食生活を送るためには、その食物を生産する環境が持続可能であることが必要不可欠です。近年の栄養疫学研究では、プラネタリーヘルスの視点から、毎日の食事が環境にどれだけ負荷をかけているのかを数値化する試みがなされるようになってきました。食事摂取量と環境負荷の関係が明らかになれば、環境負荷を減らすために、どのような食事構成が適切なのか、環境負荷の異なる食事が人々の健康にどのような影響を及ぼすのか検討することが可能となります。そこで、食事調査で得られたデータから食事の環境負荷を推定し、前向きコホート研究により食事の環境負荷と人々の健康との関連を検討していきます。さらに、地球温暖化における食事の環境負荷の寄与度についても検討していく予定です。
研究詳細はこちら
「動物共生科学ジェネラリスト育成プログラム:麻布出る杭」は全国で唯一、学部1年生から本物の研究に挑戦できるプロジェクトです。個々の能力を更に活かせる、すなわち「出る杭を伸ばす」体制を麻布大学は構築していますので、ご興味ある方は是非チャレンジしてみてくださいね。
一緒に責任持って、楽しく研究できる学生さんを研究室一同でお待ちしています~!!!
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